砂糖が老ける原因?糖化現象について
砂糖を摂取すると老け顔になる、そんな漠然とした情報を耳にされた方がいるかもしれません。
砂糖といってもその種類によって形や色、風味はさまざま。一般的な白砂糖は上白糖と言われるもので、日本の食文化では煮物には三温糖や中ざら糖、果実酒には氷砂糖、お菓子には黒糖など、利用シーンによって砂糖が使い分けられてきました。
また、果物などに多く含まれている糖の一種である果糖やブドウ糖といった糖類(単糖類)もありますので、ますます複雑。ちなみに砂糖は、果糖とブドウ糖が結合したものです。
このように、一口で砂糖がどうのこうのと論じることはできませんが、そのような前提を踏まえ、今回は老けるという人の外見的現象と糖化現象といった2つのお話をしたいと思います。
老けるとはどういうこと?老け顔に見える理由
顔の各部位は大して変わっていないのに、パッと見たときの印象が老けたように感じる、ということは珍しくありません。
単純に疲労がたまって肌のハリが落ちているのかもしれません、寝不足で目の下にクマができてしまっているからかもしれません。一般的には以下のような要素が重なると老け顔に見られるようです。
- 小さなシミやシワが増えた
- ほうれい線がくっきりし始めた
- 肌が乾燥している
- 目の下にクマがある
- 肌がくすんでいる
糖化現象
では次に「糖化現象」と呼ばれる化学反応をご紹介します。まずわかりやすくするために、ホットケーキを例に取ります。
ホットケーキは、卵と牛乳(タンパク質)に、小麦粉と砂糖を混ぜて焼きあげます。すると上の写真のようにこんがりきつね色の焼き色がつきます。このこんがりきつね色になる現象は「メイラード反応」と呼ばれるもので、タンパク質と糖を加熱することで引き起こされます。単純に褐色になるので褐色反応とも呼ばれます。
糖化現象とはこの褐色反応の一種。体内の余分な糖がタンパク質と結びつき、体温で温められ、AGEs(終末糖化産物)という老化物質が生まれる現象のことを呼びます。まるでホットケーキのおこげのように、体内の細胞をこがし劣化させてしまうのです。
この体内のおこげこそ、肌のくすみ、シミ、たるみやシワの原因となりえるものです。肌だけではなく、年齢を感じさせやすい髪においても、糖化によって衰えて見えてしまいます。髪に含まれるタンパク質が糖化することで、髪のハリやツヤがなくなってしまうからです。
まとめ:砂糖が老ける唯一の原因とは言えないが、一つの要因となる
冒頭お伝えしたとおり、砂糖と一口にいっても色々な種類がありますので、一概に砂糖が老ける原因になると断定することはできません。しかし、体内で糖化が進むと老化物質が生まれるのも事実。砂糖についてより詳しく知ることはもちろん、砂糖の取りすぎにも注意をしたほうがよさそうですね。
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