雑穀つぶつぶ食で体を変える 02 〜おいしいから健康〜
*この投稿は未来食創始者 大谷ゆみこの著書『雑穀つぶつぶ食で体を変えるーおいしいから健康ー』(講談社+α新書)よりお届けします。
未来食創始者 大谷ゆみこ
第1章
グルメOLからナチュラリストへ
「いのちのアトリエ」の食卓
キッチンのガラス窓一面に遠く広がる、紅葉の山景色。
東に大きく開いた二重ガラスの窓の下は大きなシンク、
裏山から引いているわき水の冷たさが手から全身に広がり、心地よい。
おでこに降りそそぐ朝の光があたたかい。
家族そろっての朝の山歩きのあと、パートナーの郷田和夫と子どもたちは、
家のまわりの畑の手入れをしながら、食べごろの美味しさを収穫中―。
料理用の薪ストーブに火をつけ、水をたっぷり入れた鍋とやかんをかけ、
畑のようすや家族の体調に思いをめぐらせます。タカキビを炊いている鍋から
香ばしい湯気が立ちはじめたころ、かごいっぱいの野菜を抱えた子どもたちが、
庭から続くキッチンの土間に駆け込んできました。
「ほら、こんなに大きなカボチャがとれたよ」
と末っ子の太久(男、9歳)。
「じゃ、今日のおやつはキビとカボチャのドーナツにしようか」
と私。
「わーい、ドーナツ、ドーナツ」
ナス、キュウリ、カブ、ニンジン、シイタケ、
紫と緑のサヤインゲン、緑と黄色のズッキーニ。
優気(女、14歳)と未来(男、12歳)もテーブルに野菜を広げます。
あっという間に、
土間の真ん中の調理台は収穫物でいっぱいになりました。
「来週には舞茸が食べごろの大きさになりそうだったよ。
キビはそろそろ刈りどき、けっこうよく実ってる」と郷田。
台所では太久がカボチャと格闘中。
私がカボチャをまるごとたわしで洗い、四つに割ってへたを取り、
かたい皮を除いて渡すと、
太久は一生懸命スプーンで種をこそげて一口サイズに切り分けます。
「切ったら洗っちゃだめよ。おいしさが逃げちゃうから」と私。
優気が水といっしょに鍋に入れて煮立てます。
未来がモチキビを洗って水をきり、
煮立ったカボチャの鍋に入れます。
自然塩をひとふりし、
とろみが出てきたらふたをして、とろ火で約20分。
火から下ろして待つこと10分。
ふたを取ると、
なんともいえない豊かでコクのある幸せな香りが、
湯気とともに顔を包みます。
ふっくり、むっちり炊けた鮮やかな黄色のモチキビのあいだに、
カボチャの緑と濃い黄色。美しさに息をのみます。
何度も繰り返しているのに、毎回、感動的な一瞬です。
木べらでさっくりほぐすと、カボチャがほどよくつぶれて、
モチキビとカボチャのきんとんのできあがり。
3分の1はそのまま朝の食卓に出し、
残りはドーナツ用にとっておきます。
今朝のメニューは、
インゲンとシイタケのタカキビそぼろソテー、
モチキビとカボチャのきんとん、
キュウリとカブの梅ドレッシング、
天然酵母の鍋焼きパン&練りゴマペースト、
ゴボウのミソ漬け、
黄色ズッキーニとフノリのミソスープです。
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【連載】雑穀つぶつぶ食で体を変える »
大谷ゆみこ
未来食創始者
株式会社フウ未来生活研究所 CEO
1982年から生命のルールに沿ったおいしい「料理のデザイン」と ワクワク弾む「心のデザイン」という分野を開拓し、先駆的な活動を続けている。雑穀が主役の健康をもたらすおいしい食システム「未来食」を提唱。つぶつぶクッキングとして3000レシピ以上を創作。1995年に誕生した「未来食セミナー」のプログラムと「つぶつぶ料理教室」を全国展開し、日本各地の何千という人々に家族ぐるみの健康と幸せのスキルを伝え続けている。
暮らしの拠点は広葉樹林と七色の雑穀畑に囲まれた「未来食ライフラボ/いのちのアトリエ@山形」
日本ベジタリアンアワード第1回ビーガン賞、第2回大賞、第3回料理家グループ賞。日本で2人目で女性初の日本ベジタリアン学会認定マイスター。日本ベジタリアン学会理事。
『オトナ女子は人生を”食”で奏でる』『未来食7つのキーフード』『野菜だけ?』『つぶつぶクッキングSTARTBOOK』など著書多数。
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\日本人として凛と生きる/
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