きび(黍)の栽培方法② 〜出穂と開花、鳥害・害虫・病気の対策、収穫と乾燥〜
今回は「きび(黍)」の出穂(しゅっすい)と開花、鳥害・害虫・病気の対策、収穫と乾燥についてご紹介します。きびの栽培方法について、その他の記事はこちら(↓)をご参照ください。
出穂と開花
きび(黍)の出穂は、発芽から80〜90日が目安です。茶色の小さな花が咲き、自家受粉して穂先から実っていきます。
鳥害・害虫・病気の対策
きびをはじめとする雑穀の大敵は、なんといっても鳥です。穂ばらみが始まったら、防鳥ネットを張りましょう。畑の周囲4地点および畑の中央に竹などの支柱を立て、穂の上部20センチほどの高さにネットを張ります。細い針金を防鳥網の両端に通してから張ると、容易に網を張ることができます。
また、最近は、天敵の鳥の鳴き声を流して害鳥を追い払う「電子防鳥機」も販売されています。
(詳しくは、下記書籍のP.10とP.21をご参照ください。)
病害の心配はあまりありませんが、害虫は、アワと同じく、主に「アワノメイガ」や「アワヨトウ」が発生します。とにかく、畑をよく見回ることが最上の防除対策です。見つけ次第、株ごと焼却あるいは虫を畑から排除します。
(詳しくは下記書籍のP.21とP.33をご参照ください。)
収穫と乾燥
きび(黍)の穂は、最初は緑色ですが、だんだん先の方から薄い茶色に変わっていきます。穂の3分の1から2分の1が茶色になったら刈り取り時期。2分の1以上茶色になってしまうと、穂先から脱粒してしまいます。未熟なようでも、乾燥しながら追熟(ついじゅく)(収穫期の脱落を防ぐため早めに果実を収穫し、あとで完熟させること。後熟)させるので、問題ありません。
穂の色の変化をチェックしながら、朝つゆが上がり、穂が乾いた頃を見計らって、タイミングを逃さず収穫します。他の雑穀同様、穂先から約50センチのところを稲刈り鎌で刈り取ります。切り口から10センチほどのところで結束し、穂を下にして、軒下など、風通しがよく、雨があたらない所に逆さに提げて干します。横に棒を渡すことができればその棒にかけ、なければ縛ったひもを壁面などに留めておきます。
きびの穂は、イネと同じく実どうしがかたまって付いていないので、乾燥しやすいです。乾いてくると茎が細って抜けてくるので、縛り直すか、束を半分ずつにし、ひとひねりして結束をきつくします。
きびも、あわ(粟)やひえ(稗)同様、汎用コンバインでの収穫が可能です。収穫した後は、乾燥機にかけます。
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