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未来食つぶつぶ 公式ブログ

雑穀の里・岩手県岩泉町の暮らし⑤ 鳥が鳴いたら種を播く〜自然の中で生きる知恵

岩手県岩泉町は、雑穀が当たり前の暮らしが日本で一番長く、昭和40年代後半まで続いていました。そんな岩泉町で生まれ育ったのがつぶつぶ料理コーチの佐々木眞知子さん。

古くから雑穀を栽培し食べてきた岩手県岩泉町の暮らし、雑穀文化の源流について連載でレポートしています。

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雑穀の里・岩手県岩泉町の暮らし »

春を告げる鳥と種まきの適期

いよいよ眞知子さんの畑でも種まきの準備が始まりました。堆肥を畑に運んだり、畑を耕したり、どの畑に何を描くか計画を立てたり、保存していた種を出し用意をします。

おしゃべりしながら畑で種まき

昔の人は、春、その年最初に鳥の鳴き声を聞いたのはいつか、ということで種を播くタイミングを決めていたそうです。

眞知子さんの家の近くに住む10代の女性は今でもそれを実践し細かく記録しています。「鳥の鳴き声で春の訪れが早いか遅いかを判断していて、今年はハトもウグイスも昨年より10日以上早いそうです。」と眞知子さん。

【ハト (キジバト)】(昨年は4月2日、今年は3月21日)右から聞けば実りが良い、左から聞けばひたるい (ひもじい)年になる。今年は真ん中で聞いた。
【ウグイス】 (昨年は4月14日、今年は4月4日)
【トド(ツツドリ)】(昨年は5月4日) トドが鳴けば、早生アワ(うるちアワ)をほっこむ(種を播く)。もちアワはもう少し後でほっこむ方がよく実る。
【カッコ鳥(カッコウ)】(昨年は5月23日) 大方、何を播いても大丈夫。
【ホイチョトリ (ホトトギス)】全部の雑穀を播き終わって、ほどり(畑の周辺)播きをする時期。カボチャやエゴマなども播いてよい。

八十八夜にはジャガイモやササゲを播きます。 ヒエは(立春から数えて)100日の霜にあたらないように、八十八夜から12日後(今年は5月14日)頃に播けばよく、他の雑穀も播いて大丈夫。

また、花の開花で知る方法もあります。同じ女性によると、藤の花が咲いたら大豆を播くのだそうです。私も「桜が咲いたらジャガイモを、ツツジが咲いたらジウリ(地キュウリ)を、ヤマガ(ヤマボウシ)が咲いたら大豆を播く」という話を岩泉の農家のお母さんに聞いたことがあります。

自然のことは自然に聞く。作物を播くのに適した日照や温度の変化を知るのに理にかなった方法だなぁと思いました。

眞知子さんの庭で咲いた牡丹杏(ボタンキョウ)

草取りの楽しみは昔話

余談ですが、先祖代々語り継がれている鳥の鳴き声にまつわる昔話も沢山あるそうです。

例えば、ホイチョトリ(ホトトギス)は「ヒエごはんの中に、カブの刻んだものがはいっているご飯を食べたくないお嫁さんが、お姑さんからホイチョウ(包丁)を取って逃げて行った。お姑さんは、それを追いかけ、『ホイチョトッテッタカ、ホイチョトッテッタカ』と叫んだことが、鳥の鳴き声になった」とか。

「子どもの頃は、そんなお話が聞きたくて、ワクワクしながら草取りを手伝っていたそうです。きっと単調な草取り作業を飽きさせないための工夫だったんだと思いますが、なんだか深い意味も含まれているようにも感じました。」と眞知子さん。

テレビもインターネットもない時代、身の回りの自然を細かく観察し必要な情報を得て暮らした知恵、だからこそ生まれた草木や動物を題材にした民話の数々。今を生きる私たちにとっても、自然と共に暮らすヒントが隠されているように感じました。


○ 話し手:つぶつぶ料理コーチ 佐々木眞知子さん

日本で一番長く雑穀食が続いていた岩手県岩泉町生まれ。雑穀が 普通にある暮らしとその劇的変化を体験して育つ。町の栄養士を長 年務めながらも、近代栄養学に疑問を感じていたときに、つぶつぶ と出あう。早期退職後、夫と共に雑穀栽培にも取り組んでいる。
【岩手・岩泉】雑穀栽培体験×つぶつぶ料理レッスン コスモス

○ 聞き手・文:つぶつぶマザー伊藤信子さん

東京生まれ。大学卒業後、岩手県北の集落で雑穀のある伝統的な農 業や食文化を丸ごと体験、自然と文化と人の懐の深さに魅了され、岩 手に移住。岩泉町にも約8年間暮らす。現在は、雫石町にある自宅兼 アトリエでつぶつぶのセミナーや料理教室を開催している。4児の母。
岩手・仙台 つぶつぶ料理教室 つばさ

 

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つぶつぶは

  1. 私たちが雑穀につけた愛称
  2. 雑穀が主役のビーガン食スタイル「未来食」のこと
  3. 生命のルールにかなう生き方の提案
  4. 私たちフウ未来生活研究所の多彩な活動の愛称
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