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未来食つぶつぶ 公式ブログ

雑穀の里・岩手県岩泉町の暮らし⑦ 麦刈りとかっぱひき〜子供の夏のしごとと暮らし

岩手県岩泉町は、雑穀が当たり前の暮らしが日本で一番長く、昭和40年代後半まで続いていました。そんな岩泉町で生まれ育ったのがつぶつぶ料理コーチの佐々木眞知子さん。

古くから雑穀を栽培し食べてきた岩手県岩泉町の暮らし、雑穀文化の源流について連載でレポートしています。

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雑穀の里・岩手県岩泉町の暮らし »

農繁期には子供たちも大活躍

眞知子さんが子供の頃、家の手伝いをすることは当たり前、小学校高学年にもなると田植えの時などは学校を休み、ゆいで集まった人たちの小さな子ども3〜4人くらいの子守役をしていたそうです。農作業が忙しい時期には家にいる小さな弟や妹を学校に連れてくる上級生もいました。

ゆいとは、田植えや麦刈りなどのときに地域の人たちが集まり各家庭を順番に回って共同で農作業をすること。十数人もの人たちが集まるので、大変な作業も一度にはかどるし、賑やかで一大イベントのようだったといいます。ゆいの時の食事やおやつは、その家の人が用意するのが慣例でした。

麦刈りの時の子供の仕事は、刈って束ねた麦を運んだり、長い棒の先に麦束の結び目を引っ掛けて持ち上げ、ハセ(穀物を干すための梯子状の棚)に上っている人に麦束を渡すこと。麦をわらで束ねるのにも熟練が必要でした。

「大麦は ぎ(実の先端についている毛)が長くて、腕や首に触ると痛かったり、かゆくなったりしたのを覚えています。」と眞知子さん。

麦刈り後の畑。大豆がちょうど大きくなっている

毎日ご飯に混ぜて食べるため、小麦よりも大麦の方を多く作付けしていたそうです。当時眞知子さんの家では、米6反(1反は約10アール)、ヒエ3反、大麦 2反、小麦1反、大豆2反、小豆2反、牛の飼料用トウモロコシ2反、イモやダイコン、葉物などの自給用野菜を4反作付していました。

そのうち、米、大麦、大豆、小豆は販売もしていました。田畑も穀物中心だったことが分かります。

夏休みには泊りがけでかっぱひき

中学生になると、畑の草取りをしたり、夏休みにはかっぱひきといって、麦を刈った後の株を抜く作業のために友達の家に3日間ほど泊まりがけで行ったり来たりしていたそうです。かっぱひきは麦刈り直後にしないと抜きづらくなるので、夏休みの頃がちょうどよかったとのこと。かっぱひきをしながら、麦の間に播いた大豆の根元に土を寄せます。

「 かの家に泊まることは、色んな意味で楽しみで、ワクワクしながら行ったり来たりしました。午前と午後のおやつも楽しみでした。」と眞知子さん。

眞知子さんがおやつに食べていた「ユスラウメ」

この時期のおやつは、ジャガイモやカボチャを蒸して塩をふったもの、小麦まんじゅう、ひゅうず(クルミ味噌を包んだ小麦もち)、でんがくもち(串に刺してニンニク味噌などをつけて炭火で焼いた小麦もち)、野山のカイチゴ(桑の実)、とんずら(クロマメノキ)、ムギイチゴ(モミジイチゴ)、スグリ(グスベリ)、ユスラウメ、桃、そして飲み物には甘酒の冷やしたもの。

近くにお店がなかったこともあるそうですが、自然の恵みたっぷりのおやつだったんですね!

眞知子さんの話を聞いていると、大変なことと同時に楽しみも沢山あった当時の様子が生き生きと目に浮かぶようです。


○ 話し手:つぶつぶ料理コーチ 佐々木眞知子さん

日本で一番長く雑穀食が続いていた岩手県岩泉町生まれ。雑穀が 普通にある暮らしとその劇的変化を体験して育つ。町の栄養士を長 年務めながらも、近代栄養学に疑問を感じていたときに、つぶつぶ と出あう。早期退職後、夫と共に雑穀栽培にも取り組んでいる。
【岩手・岩泉】雑穀栽培体験×つぶつぶ料理レッスン コスモス

○ 聞き手・文:つぶつぶマザー伊藤信子さん

東京生まれ。大学卒業後、岩手県北の集落で雑穀のある伝統的な農 業や食文化を丸ごと体験、自然と文化と人の懐の深さに魅了され、岩 手に移住。岩泉町にも約8年間暮らす。現在は、雫石町にある自宅兼 アトリエでつぶつぶのセミナーや料理教室を開催している。4児の母。
岩手・仙台 つぶつぶ料理教室 つばさ

 

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つぶつぶは

  1. 私たちが雑穀につけた愛称
  2. 雑穀が主役のビーガン食スタイル「未来食」のこと
  3. 生命のルールにかなう生き方の提案
  4. 私たちフウ未来生活研究所の多彩な活動の愛称
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