<食からひもとく世界1-①>台所こそが、最高に生命創造のエネルギーに満ちた場
食からひもとく世界Vol.1
日々、つぶつぶ料理を楽しむ感動のプロセスからの
小さな気づきがいつしか、この世界のしくみを
知ることとつながっていました。
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台所こそが、最高に生命創造の
エネルギーに満ちた場
大谷 ゆみこ
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最初に気づいたのが、それまでただの料理用の
ツールだとしか思っていなかった「火」と「水」が、
じつは、この世界を創造し続けている原初の
2大エネルギーの現れだったということです。
台所は、「火」と「水」という正反対の性質を持つ
宇宙創造の2大エネルギーに直接つながっている
場だったのです。
それは衝撃的な気づきでした。
それまで、台所は家の隅や暗い場所にある
義務でごはんを作らなければならない空間、
食品のストックスペースくらいに思っていたからです。
料理は、この宇宙を生みだし維持し
動かしている2大エネルギーを使って、
鍋の中で新しいエネルギーを生むプロセス
だったことに気がつきました。
「火加減」
「水加減」
というコトバがありますが、「加減」の意味は
足し算引き算なので、つまり、これらの言葉は、
料理は、「火」と いう熱や凝縮のエネルギーを足すのか
引くのか、「水」という冷却効果やゆるむエネルギーを
足すのか引くのかというプロセスだということを
端的に表した日本語だったのです。
つづく