雑穀・たかきびが世界の飢餓を救う!
雑穀たかきびは、じつは世界中で栽培されているのですが、食材としてなじみがないのはなぜでしょうか?それは、多くが家畜のエサとして使われているからです。しかし、牛は本来は穀物ではなく、草を食べる生きものです。
今日は、人が肉食をしている裏側で起きている現実を、お伝えします。
十分な食料があるのに、飢餓に苦しむ人がいるのはなぜ?
全人類が食べていけるだけの十分な食料が生産されている一方で、8億1,500万人(世界人口の9人に1人)が、飢餓に苦しんでいます。さらに、3人に1人が何らかの栄養不良に苦しんでいるのが現状です。
SDGs(持続可能な開発目標)の1つにも掲げられている「飢餓をゼロに」という目標の達成のカギを握るのが、穀物です。
飢餓が起きているのは、「人口に対して食べ物が足りないから」ではありません。現在、世界での穀物生産量は、年間約26億トンであり、これは、一人あたり約340kg以上の穀物が食べられるという計算になります(1年の必要穀物量は、一人180kg)。
では、なぜ飢餓が起きるのでしょうか。じつは、穀物の多くが人間がそのまま食べるのではなく、家畜のエサとして使われているのです。牛肉1kgを作るのに穀物10kgが必要になるため、肉の消費量が増えることが飢餓の原因のひとつと言えます。
アメリカでは、一人あたり年間1万トン以上もの穀物を消費しています。生産量の8割の穀物を、食肉生産のために使っているからです。しかし、牛は本来は穀物ではなく、草を食べる生きものです。
また、日本は廃棄される食糧の割合が世界一高いと言われています。まだ食べられる食糧の少なくとも20〜30%が廃棄処分されており、日本人が肉の消費量を2割減らせば、飢えをなくすことができるとも言われています。
1kgの牛肉を生産するのに必要な資源で別の作物を作るとしたら、トマトなら200kg、ジャガイモは160kg、リンゴでは800kgも生産可能だそうです。
世界中で牛のエサとして栽培されている高きび
高キビは、日本では別名モロコシ、英語名はソルガム(sorghum)、中国名はコウリャン、韓国ではススと呼ばれる赤茶色の米粒大の丸いモチ種の雑穀です。原産はアフリカですが、インドを経由して世界中に広まりました。
日本では粉にひいて団子を作り、食べてきました。韓国では、高キビ餅を食べると厄除けになるとか、丈夫になるという言い伝えがあり、アトピーを持つ子の親の会の名前が「高キビ餅の会」という名前だそうです。中国では白乾(パイカル)という蒸留酒の材料であり、北部地域の主食としても重要でした。
高キビは、今でも世界中で栽培されていますが、牛のエサ、飼料としての栽培が主です。栄養豊かでおいしい伝統の雑穀高キビを、世界の多くの人がソルガムという名前の牛のエサだと思っているのです。
たかきびハンバーグならカロリーは5分の1
世界で8億人もの人が飢えている一方で、先進国では肥満で生活習慣病になる人が大勢います。日本では、40〜74歳の男性2人に1人、女性5人に1人が、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の該当者、または予備軍と考えられ、その数は、約1940万人とのことです(参考「メタボリックシンドローム該当者・予備軍の状況」厚生労働省)。
じつは、肉に含まれている脂肪の多くは飽和脂肪酸で、44℃以上でなければ融けません。つまり人の体内では、肉の脂肪は固体のまま残ってなかなか消化されないため、血液の粘度を高めて血の流れを悪くし、肥満や心臓血管障害の原因になっているのです。
さらに、肉のタンパク質を消化するためには多くの炭水化物と、酸性を中和するための食物繊維が必要なため、どうしてもカロリーオーバーの食事になりがちです。肉食過多な人が肥満になるのは、そのためです。
しかし、畑のひき肉・高キビで作るハンバーグなら、カロリーは肉の1/5。炭水化物や食物繊維の量も気にする必要がありません。
- 高キビハンバーグ 100g:脂肪量 7.4g
- 市販のビーフハンバーグ 100g:脂肪量 36.5g
高キビハンバーグのレシピ
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