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雑穀の里・岩手県岩泉町の暮らし④ 山焼きと山菜~大地の生命力をいただく暮らしと食卓

岩手県岩泉町は、雑穀が当たり前の暮らしが日本で一番長く、昭和40年代後半まで続いていました。そんな岩泉町で生まれ育ったのがつぶつぶ料理コーチ/つぶつぶマザーの佐々木眞知子さん。

古くから雑穀を栽培し食べてきた岩手県岩泉町の暮らし、雑穀文化の源流について連載でレポートしています。その他の記事はこちらから

雑穀の里・岩手県岩泉町の暮らし
① 白米ごはんを食べたのは盆と正月くらいだった!
② 外は天然の冷凍庫!厳寒を利用した凍み大根と凍み豆腐づくり
③ 雑穀の葉や茎もフル活用!雑穀の里に残る大きな釜、やだ釜
④ 山焼きと山菜~大地の生命力をいただく暮らしと食卓

佐々木眞知子さん
つぶつぶ料理コーチ
つぶつぶマザー

かつては春の風物詩だった山焼き

まだ山に雪が残る頃、岩泉の春一番の風物詩といえば、山焼きでした。

山の斜面に広がる採草地に下のほうから火をつけ、少しずつ枯れ草を焼いていきます。そのため人手も必要で、今でも山焼きを続けている家では、10人くらいで行っているそうです。昔はどこでもやっていたので、少しぐらい隣を焼いても問題にならなかったそうですが、今では山焼きをするほうが珍しくなったため、周囲に飛び火して山火事になったりしないよう、山の上のほうからかなり慎重に焼くのだそうです。

「私も子どもの頃、遠くから山焼きを眺めた思い出があります。」と眞知子さん。

山焼きをする理由は、一つは青々として勢いのあるよい草が取れるからです。枯れ草を焼いた灰が肥やしとなるんですね。また、害虫の駆除という意味もあるようです。刈った草は束にしてそのまま立てて乾燥させてから、斜面を転がり落として家まで運び、牛のエサにしていました。

もう一つの理由は、山焼きをしたところでは、太くて立派な山菜が採れるのだそうです。ワラビやウルイ(オオバギボウシ)をはじめ、場所によっては山ウドやシドケ(モミジガサ)、コゴミ(クサソテツの若芽)、フキなど、5月中旬前後をピークに様々な山菜がニョキニョキと生えてきます。特にワラビはどんどん出てきて伸びるのも早く、採れる期間も長いので、シーズン中、地元の人々は毎朝のようにカゴを背負いせっせと山へワラビ採りに出かけるのです。

山焼きをした後の様子

山菜は貴重な保存食だった

山菜の塩漬けの樽がいっぱい!

山菜というと春のイメージがありますが、採ってすぐを食べるのはほんの一部です。ほとんどは塩漬けにして保存するそうです。そして、雪に覆われる冬から春にかけて命をつなぐ貴重な保存食でした。

眞知子さんの家では、今でもフキやワラビをたくさん樽に塩漬けにしています。都度、食べる分を水につけて塩抜きしては、味噌汁の具などにして食べているそうです。こうした山菜は、盆や正月、冠婚葬祭の時のごちそうでもある煮しめの具材としても欠かせません。また、豆腐をよく炒ってから煮込むという、この地方独特のけんちん汁もフキとワラビを入れて作ります。

フキたっぷりの味噌汁

フキたっぷりの味噌汁


フキたっぷりの味噌汁

フキたっぷりの味噌汁

畑で野菜が採れ始めるまでの端境期、眞知子さんの家では、塩漬けにしてある山菜のほかに、室(むろ)に保存している大根、人参、ジャガイモ、白菜、長ネギなどの野菜、そして凍み大根や凍み豆腐(記事②参照)、タクアン漬けを主に食べています。もちろん、主食は米と雑穀。まさに冷蔵庫が要らない暮らしの原点ですね。

今はスーパーに行けば新鮮な野菜がいつでも手に入る時代ですが、かつての知恵を引き継ぎ、地元で採れた食材を中心にしながら、つぶつぶという新感覚の料理術を取り入れた、雑穀の里ならではのつぶつぶマザーの暮らしがここにあります。

佐々木眞知子さんの未来食つぶつぶ歴

2002年…つぶつぶ創始者ゆみこ岩泉町イベント開催時のスタッフ参加
2006年…サバイバルセミナー(現・未来食セミナーScene1&3)受講
2011年…未来食セミナーScene2受講
2014年…つぶつぶマザー養成講座受講
2015年…岩手県盛岡市でつぶつぶ料理教室開始
2016年…つぶつぶマザーとして未来食セミナー講師デビュー
岩手県盛岡市で未来食セミナーScene1開催
2017年…雑穀研究会「穂待ちっ娘」定期開催スタート
2018年…岩手県岩泉町で未来食セミナーScene1開催

<佐々木眞知子さんのブログ>
管理栄養士歴30年が伝える日本人のための本来の和食
岩手岩泉発!つぶつぶ雑穀畑&つぶつぶ料理教室


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